~今出来ることをやる。そして未来を観る~

コロナウィルスによって3月中旬あたりを境にして医科、歯科問わずクリニックに関しても思わぬリスク管理が必要となっている。

主観的には、このウィルスが毎年流行する風邪の一種だと世間が認知するまでに1年以上はかかると考えている。

妙なマスゴミの煽りをシャットアウトして私自身のない頭脳で考えても全人口の6~7割程度が、このウィルスに罹患し集団免疫を得て抗体を得るしかないと考える。
人間空気洗浄機となり流行が静まっていくしかないのである。

さて、歯科クリニックも医療機関である。
今、院長先生が出来ることはたくさんあるはずだし、もう実際にアフターコロナ後を見据えて走り出した院長先生もいるかと思います。

こんな時に歯科医院の為に何が出来るのか?と私は悩んでいました。

ただの経営者でありマーケッターである私にできるか?

感染症の専門家でもないし、その手の情報はいろいろと発信されている。

患者心理がマイナスに向いているときに将来のマーケットメイクの話をしてもなぁ・・・。

しかし、コロナウィルス収束後、今後の方が歯科医院の経営はとても大変になる。

だから、半年から1年後に始まる歯科大不況の波の飲み込まれないようこんな時だから積極的に発信しよう。そう思ったのです。

コロナウィルス収束後、治療やメンテナンスの予約をキャンセルした患者さんは戻って来てくれるでしょうか?

私の答えは「そのクリニックによる」です。

歯科医療全体としては治療を中断していた急患が増加し、メンテナンス患者のパイは減少するでしょう。特に自費によるメンテナンスの患者さんは、そのクリニックの力量によって今後大きく淘汰されていくことになるでしょう。

なぜなら・・・・

現実は間違いなくコロナウィルス収束後に国民の中間層や低所得者層の貧困化が加速します。
さらに会社経営者や個人事業主といった、ある程度自由にお金を使えていた方々も経営が悪化し、自身の足元を固めるためにかなりの時間を要するため一定層が歯科クリニックに来院するどころではなくなると予想します。

なので、
少なくなったパイを獲得しなければ立ちいかなくなります。

患者さんもそれぞれの会社や事業、また生活を立て直すことが最優先となる。

さらに経済は悪化していくでしょうから、何とか生き残った会社が業績をあげる為になりふり構わず躍起になるでしょうから、働く人たちにも今までのように余裕がなくなるのです。

そういう状況下でも歯科クリニックに通う人は

① 痛みなどの急性症状がある人(ほぼ保険診療)
② 元々所得が高くストックだけでなく、なんらかの安定したフローのある人
③ 先生のクリニックとの絶対的な信頼関係のある人(自由診療)
④ 健康意識が元々高い人、またはコロナウィルスによって健康志向が芽生えた人

でしょう。

自粛下で口腔内の状況が悪化した人は急患として駆け込んできますので、急患は更に増えることが予想されます。

現在の歯科医院の状況としては

① 患者が大幅に減っているクリニック
② メンテナンス患者の予約を先に送っているクリニック
③ 休診をしているクリニック
④ メンテナンス患者が減った分を急患が埋めているクリニック
⑤ まったく影響を受けていないクリニック

に分かれます。地域にもかなり差があるとは思いますが、
今後は間違いなく日本全国のクリニックが影響を少なからず受けることになります。

今まで通院していたクリニックからの連絡でメンテナンスが延期となり、そのタイミングで転院する患者さんも出てきますので、院長先生は収束後にどれだけの患者さんが戻ってくるのかを予想して対策を講じておかなくてはなりません。

また、クリニックの衛星管理や今後も必ずやってくるウィルス対策もクリニック内全域でブラッシュアップさせておく必要があります。

さらに、今後は間違いなくこの地獄を乗り切った会社や事業主といった方々は「健康のためにお金を使う」時代へと突入します。

今までのようなエセ健康ブームとは違う,本来最も大事な「医療機関が行い、指導する健康への導き」が国家資格を持った医療従事者が行う誇り高きプロの「健康指導」の時代がやってきます。

これは歯科クリニックにおいても例外ではなく、歯科だからこそ出来る「病気にならない健康への導き」をクリニックの総力をあげて行う医院だけが勝ち残ることになるでしょう。

もう間もなく始まる 歯科大不況時代、

そう、院長先生が一番考えなくてはならないのは今後メンテナンス患者に何を伝え、元々しっかり行っていた衛星管理をさらにブラッシュアップさせ、また半年後にやってくる季節性インフルエンザ等にも有効なクリニック内の空間管理を行っていくこと。

さらに、この機会に歯科分野のみならず医科の分野や健康学、栄養学等も学び、院長先生のクリニックの全スタッフに周知理解させる必要があるかと思います。

今後は間違いなく「本物の健康」を求めたマーケットが大きくなります。

コロナウィルス対策で慌ててメンテナンスの予約を先に送った結果、コロナウィルス収束後も患者が戻らないクリニックがでてくる。

患者との信頼関係のつくりかたや集めている患者の健康観の差によって、メンテ患者の復帰率がクリニックによって違ってくるのです。

今まで院長先生はクリニックの全総力をあげて、患者さんの健康観を変革してきましたか?

もし「yes」なら院長先生のクリニックは半年ぐらいは多少のダメージがあっても費用調整や若干の資金調達で乗り切れるぐらい、今現在の財務状況は良いはずですし、半年もすれば、メンテナンス患者さんは戻ってくるでしょう。

今は今後増えるであろう新患へのアプローチの方法を、しっかりと練っておき準備を着々と行ってください。

もし「No」なら院長先生のクリニックは状況によっては非常に危ういです。
この今の状況は半年から1年続くことを想定しておいてください。
その上で、この先半年を運営できるよう準備をしておいてください。

そして、今後のクリニックの方向性(小さくなるマーケットの中で勝ち残る方法)を精査し決断しスタッフへ周知してください。

リクルートにおいても今後1年は間違いなく、医師、歯科医師、歯科衛生士においても雇用調整で勤務日数を調整された者や自院におけるトップの危機管理能力や経営管理能力を見切った退職者がマーケットに溢れると考えます。

今後、優秀な人材は溢れるほどマーケットに流れでます。

企業にとっても歯科クリニックにとっても最強の組織再編を行う願ってもないチャンスだと思います。

最後に・・・

今後は歯科診療技術力を土台とした「医院コンセプト」は経営として成り立たなくなります。

どういうことでしょうか?

具体的には今はお話できませんが、企業ブランドのイメージを持った「総合的な付加価値」を創造することが重要となります。

院長先生は行政と共倒れする気ですか?

院長先生は何の役にも立たない組織団体と共倒れする気ですか?

院長先生の盾となるのは全従業員です。

院長先生の考えを患者さんに伝えることができるのは全従業員だけです。

今は全従業員のために全力で着々と次の準備を始めてください。

先生、
国も行政もクリニックの邪魔をすることはあっても守ってはくれませんよ。